はしか(麻疹)の流行について

はしか(麻疹)の流行について 2007.5

関東を中心にはしか(麻疹)の流行がみられます。
上智大学や早稲田大学など有名大学の休講や学校閉鎖が連日マスコミに取り上げられております。
流行の情報や麻疹については、国立感染症研究所・感染症情報センターのホームページ
http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/index.html)を参照して下さい。

はしか(麻疹)とは?

 ウイルス性感染症であり、空気感染で非常に強い伝染性があります。
 約11日の潜伏期間の後、咳、鼻汁などのカタル症状とともに発熱し、その後3日前後で発疹が出現、発疹出現後も3-4日の高熱が持続します。発疹は癒合傾向となり色素沈着を残しながら消退していきます。発疹出現前後に口腔内にコプリック斑といわれる粘膜疹が出現し、これを確認すれば確定診断にいたります。
 合併症として、肺炎、中耳炎、クループ、脳炎などを起こす事があり、また麻疹罹患後に免疫力の低下から重症の細菌感染症を起こす事が小児では経験されます。

今何故流行が…?

1)ワクチンによる効果の減衰
 ワクチンによる免疫は、以前はほぼ終生免疫と言われておりましたが(昨年まで公的な麻疹ワクチン接種は生涯で1回きりでした)、自然での麻疹の流行が減少している昨今、麻疹ウイルスの感染による刺激で免疫が再活性化される事がほとんどなくなり、徐々に効果が減衰していると言われています。

2)MMR(新3種混合ワクチン)の副作用問題
 ちょうど、1989年に導入されたMMRワクチン(麻疹・風疹・おたふくかぜ)によって多くの副作用が報告され、1993年に中止されるまでの間、副作用を恐れるあまりワクチン接種率の低下があったとされております。その際、ワクチンを受けなかった世代が、今の大学生の世代と重なっています。

3)学校内の緊密な接触
 学校内という非常に閉鎖的な空間において、ワクチン接種率の低い集団があると、誰か一人が発端となり麻疹ウイルスを持ち込むことで流行が急速に拡大していると考えられます。また、大学生という非常に活動範囲の広い人々が各方面、地域に感染を拡大させている可能性があります。

対処法は?

 麻疹を予防する手段は、ワクチンしかありません!!
 特効薬は存在しませんので、今のところワクチンによる予防が一番確実です。インフルエンザのワクチンと違い麻疹ワクチンの有効率は95%を超えると言われています。
 また、平成18年4月より、MRワクチン(麻疹・風疹混合ワクチン)が導入され、接種も1期(1才から2才)、2期(保育園・幼稚園の年長クラス)の2回接種となりより確実な麻疹予防対策となっております。
ただ、悲しい事に2期のMRワクチンの接種に関しては一般の方への浸透率が低く、いまだに公費での接種が可能なことを知らない方がたくさんおられます。これを機会に該当される方は早めのワクチン接種をお願いします。
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